白人には有色人種に対する人種差別があった。“ある”と表現すべきか“あった”と表現するべきか、迷うのだが、実在して、人類史におおきな影響を与えてきたことは、否定しようがない事実だ。白人による有色人種の植民地支配は、植民地支配の結果人種差別がはじまったのか、人種差別の結果植民地支配がはじまったのか、これもわからないが、地球上のほとんどの有色人種が白人の植民地支配をうけたのは事実だ。植民地保有国を植民地列強と呼べば、有色人種の国で、植民地列強になったのは、日本だけだった。
今年に入ってからの朝鮮や中国における反日運動の根源には、この時代の日本による植民地支配への怨念がある。あれが侵略や搾取と呼べるのかどうかの話題を、エスケイプすれば、中国や朝鮮を侵略したり搾取したのは、日本だけではない。欧米の列強はこぞって東アジアの侵略や搾取に血道をあげていた。おなじ有色人種だったから、日本人に対してだけは、近親憎悪に似た民族感情があるのだろうという意見もある。
不思議なことに、日本人にも、このふたつの国に対してだけは、民族差別の感情がある。おなじアジアの近隣諸国としての東南アジア各国と比較して、この二国に対してだけは、特別の差別感情があると思う。アヘン戦争以来の近代史を共有した近隣として、政治としても、民族としても、あまりにもふがいない中国と朝鮮の近代史に対して、それを日本の近代と比較したときのコントラストを見るとき、両民族に対する差別感情になるのだと思う。
じっさい清朝末から現在までの中国の歴史や、李朝末期の朝鮮の歴史を見るとき、あまりのふがいなさに、もしも自分が中国人や朝鮮人だったら身もだえして憤慨するだろうと思う。そのうらがえしの、八つ当たりの感情としての、嫌日感情だと思う。そして、その時代の両国をみてきた日本人のなかに芽生えた、両国への蔑視感情だ。
最近「歴史の事実を直視して」なんて、きれいごとで歴史認識の共有化を主張する人たちに、ぜひ考えてもらいたいのだが、このレベルまでつきつめて、三カ国の忌憚のない意見の交流が可能だろうか?
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