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<<   作成日時 : 2008/05/08 08:55   >>

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真日本主義・文明と文化(続)」について
 文明とは、近隣にその価値観を押しつけて帝国を形成する原動力、帝国主義的侵略のことである。もうちょっとスマートに表現すれば、グローバルスタンダードの強制だ。中華文明が提唱するグローバルスタンダードの片隅で、もうひとつの別天地を楽しんでいた日本に、あたらしい文明が衝撃を与えたのがアヘン戦争だった。
 あれはまったくの侵略戦争だった。西欧の近代の価値観で判断しても、弁解の余地のない侵略戦争だった。西欧の近代文明のもつ価値観から判断しても違法な侵略戦争を介して、日本と支那と朝鮮の東アジア三国は西欧の近代と呼ぶ、あらたな文明と出会った。出会いの時期と条件は、三国共通だった。しかし、その対応は三者三様で、それが三国のその後の歴史的運命をへだてた。支那は西欧に蚕食され、朝鮮は日本に植民地支配され、日本は近代化に成功する。支那と朝鮮の対応は、ヨーロッパが大航海時代から経験してきたたくさんの有色人種の対応と変わりはなかった。
 変わっていたのは日本だ。いままでの自分の価値観とは異質の価値観をあたまか否定するのではなく、そのグローバルスタンダードの部分を容認する。グローバルスタンダードは尊重しながらも、その根底にあるキリスト教のもつ宗教的な存在には触れない。有色人種の多くの社会が、キリスト教徒に改宗するなかで、西欧の近代にとり込まれていったのとは対照的に、日本だけは、キリスト教の代わりに皇室の伝統を再発見して、そこから国家神道を形成していった。国家神道については、後日、別に話すこととして、ここでは、そのグローバルスタンダードの話題だ。
 中華文明のグローバルスタンダードとは、つまるところ朝貢と柵封だった。西欧の近代文明が強制するグローバルスタンダードとは、つまるところそれは、国際的法治主義だったと思う。主権国家をメンバーとして、国際法を遵守しているかぎり、小国といえども、その生存をおびやかされることのない国際社会がその基本的構造で、そのメンバーシップの獲得は既存の主権国家らの承認だ。承認のあかしとして、両国は平和条約を締結する。開国を決意した幕府が、アメリカとの条約締結を避けられなかった理由だ。
 結果的にその条約は不平等条約で、条約改正に日本は多大な犠牲と努力を払わされるわけだが、外交デビューは果たせた。日本の近代外交の誕生だ。それから一世紀以上の年月がすぎて、途中で大東亜戦争の敗戦という惨劇も経験するのだが、そのあいだ、一貫して日本の外交がつらぬいてきたのは、国際法遵守の基本方針だった。もちろん、ちいさなうそをついたり、多少の条約違反があったのは事実だが、それをとりあげて日本の近代外交が犯罪国家のそれだったり、国際社会から孤立していたというのはまちがっている。
 よく、国際社会の優等生としてのイギリスをとりあげて、条約遵守の模範生というが、最初にはなしたアヘン戦争、一次大戦中にアラブとユダヤと交わした相互に矛盾する約束など、イギリスといえども、まったく瑕疵のない外交ではない。客観的に比較すれば、日本のほうが優等生なんだが、客観的な観察者がいないだけの話だ。冷静に判断すれば、世界中で一番国際法を遵守してきたのは、日本外交だったと思う。

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